1.はじめに
2012年12月13日に、IASB(国際会計基準審議会)よりIFRS第10号「連結財務諸表」及びIAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」に対する部分的な改訂案が公表されました。
当該草案は、2013年4月23日まで広く一般からのコメントを受け付けています。また、コメントを踏まえて必要に応じた修正を行い、IFRS第10号及びIAS第28号に組み込まれる予定です。
2.提案された改訂のポイント
提案された改訂の主要ポイントは、以下の2点です。
1) 投資者(その連結子会社含む)とその関連会社又は共同支配企業との間において、IFRS第3号「企業結合」に定める“事業(注)”を構成しない子会社(支配を喪失する場合)又は資産が、売却又は拠出されることがあります。このとき、当該取引から生じる利得又は損失について、投資者の財務諸表上、投資者に関連しない持分の範囲でのみ認識することが提案されています。
すなわち、上述の取引から生じる関連会社又は共同支配企業の利得又は損失のうち、投資者の持分は消去することが提案されています。
(注)IFRS第3号に定める「事業」とは
投資家に対して配当、費用低減、又はその他の経済的便益の形式によるリターンを直接提供する目的で経営管理される、統合された1組の活動及び資産をいいます。
2) 投資者(その連結子会社含む)とその関連会社又は共同支配企業との間において、IFRS第3号「企業結合」に定める“事業”を構成する資産が売却又は拠出されることがあります。このとき、当該取引から生じる利得又は損失について、投資者の財務諸表上、全額認識することが提案されています。
すなわち、上述の取引から生じる関連会社又は共同支配企業の利得又は損失のうち、投資者の持分は消去しないことが提案されています。
なお、上述の改訂が提案された背景は、現行のIFRS第10号「連結財務諸表」とIAS第28号「関連会社及び共同支配企業に対する投資」との間に不整合が存在し、これを解消するためです。
また、この提案が確定した場合には、適用日以降に行われる子会社又は資産の売却又は拠出について、将来に向かって適用することが提案されています。