「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」等に対するパブリックコメントの結果等(臨時報告書による開示対象子会社の範囲の適正化等)

金融庁が平成24年7月31日から同年8月29日にかけて意見の募集を行っていた「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令(案)」等について、平成24年9月28日付でパブリックコメント結果等が公表されました。

同日付で内閣府令第64号「企業内容等の開示に関する内閣府令等の一部を改正する内閣府令」が公布され、臨時報告書の提出事由に一連の子会社取得の対価が純資産の15%以上となる場合が追加されました。

改正の概要

臨時報告書による開示対象子会社の範囲の適正化

売上高等の小さな会社に係る高額な対価による子会社取得について、金融商品取引法上の開示が行われていなかったとの指摘があることを踏まえ、臨時報告書の提出事由として以下の事項が追加されました。

  •  提出会社の業務執行を決定する機関が子会社取得を決定した場合であって、(a)当該子会社取得の対価の額(注1)と(b)当該子会社取得の一連の行為(注2)として行った又は行うことが決定された子会社取得(近接取得)の合算額が提出会社の最近事業年度末の純資産額の15%以上となるとき
  • 連結子会社の業務執行を決定する機関が子会社取得を決定した場合であって、(a)当該子会社取得の対価の額(注1)と(b)当該子会社取得の一連の行為(注2)として行った又は行うことが決定された子会社取得(近接取得)の合算額が連結会社の最近連結会計年度末の連結純資産額の15%以上となるとき

 (注1) (a)子会社取得の対価の額には、株式又は持分の売買代金、子会社取得に当たって支払う手数料、報酬その他費用等の額が含まれます。

(注2) (b)の「一連の行為」には、子会社取得の目的、意図を含む諸状況に照らし、当該子会社取得と実質的に一体のものと認められる子会社取得が該当します。これを「近接取得」といいます。近接取得がある場合には、子会社取得の対価と近接取得の対価の合計額を合算して提出事由に該当するか否かを判断します。

なお、条文上、子会社取得に係る対価の種類が限定されていないため、自己株式を対価として支払った場合も取得の対価の額に含まれます。また株式譲渡の場合だけでなく、会社法上の株式交換の手続により子会社を取得した場合も臨時報告書の対象となります(「コメントの概要及びコメントに対する金融庁の考え方」10,11)。

外国会社が提出する有価証券届出書に記載する財務書類の年数の柔軟化

外国会社が提出する有価証券届出書について、最近5事業年度分の財務書類(最近2事業年度分は公認会計士の監査を受けたもの)の記載に代えて、選択により、最近3事業年度分の財務書類(すべて公認会計士の監査を受けたもの)の記載を可能となりました。

適用時期

平成24年10月1日より施行されます。

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