はじめに
2011年5月12日に、IASB(国際会計基準審議会)よりIFRS第10号「連結財務諸表」が公表されました。
本基準と日本基準との関係
本基準は、全体的に現行の日本基準と大きな差異はありません。但し、主として以下の点で相違します。
- 支配の喪失を伴わない子会社に対する親会社持分の変動
- 子会社の欠損の処理
本基準と従前の基準との関係
本基準の内容は、従前の基準(IAS第27号「連結及び個別財務諸表」及びSIC解釈指針第12号「連結―特別目的事業体」)と、主として以下の点で相違します。
【単一の支配モデル】
連結するか否かの判断について、単一の支配モデルが導入されます。この支配モデルは、全ての被投資企業(SIC第12号の適用対象であった特別目的会社も含む)に対して適用されます。
連結の範囲
投資企業は、上記支配モデルに基づき、支配していると判定される被投資企業を全部連結する必要があります。
会計処理等
会計方針の統一
類似の環境下で行われた取引や事象等については、グループ企業全体で会計方針を統一する必要があります。
連結決算日の統一
連結財務諸表作成に用いる親会社及び子会社の財務諸表は、同一の報告期間の末日に統一して作成しなければなりません。