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ASBJ「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂について

Posted At 2018年7月12日 @ 12:03 PM In 企業会計 | Comments Disabled

1.はじめに

平成30年6月18日に企業会計基準委員会(以下、「ASBJ」)より「現在開発中の会計基準に関する今後の計画」の改訂が公表されました。

2.日本基準

開発中の会計基準

◆収益認識に関する会計基準
日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、平成30年3月30日に、企業会計基準第29号「収益認識に関する会計基準」及び企業会計基準適用指針第30号「収益認識に関する会計基準の適用指針」が公表されました。

(検討状況及び今後の計画)
企業会計基準第29号が適用される時(平成33年4月1日以後開始する連結会計年度及び事業年度の期首)まで(準備期間を含む。)に、収益に関する表示科目や注記事項の定めについて検討することが予定されています。

◆公正価値測定に関するガイダンス及び開示
日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、金融商品の公正価値測定に関するガイダンス及び開示について、IFRS第13号「公正価値測定」を踏まえた検討が行われています。

(検討状況及び今後の計画)
平成30年3月に、金融商品の公正価値測定について会計基準の開発に着手しています。なお、金融商品以外の公正価値測定に関するガイダンス及び開示については、基本的に会計基準の開発に着手しないが、トレーディング目的で保有する棚卸資産等の検討を別途行う予定としています。
現時点において、開発の目標時期は特に定められていません。

開発中の指針(実務上の取扱いを含む)

◆税効果会計に関する指針
日本公認会計士協会から公表されている税効果会計及び当期税金に関する実務指針について、基準諮問委員会からの提言に基づき、必要な見直しを行ったうえで、ASBJの適用指針等に移管することを目的として検討が進められ、これまでの企業会計基準及び企業会計基準適用指針の公表により、日本公認会計士協会からASBJへの移管は終了しています。

(今後の計画)
今後、検討すべき論点が他に存在するかどうかの検討を行うことが予定されています。

◆子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係
日本公認会計士協会から公表されている会計制度委員会報告第7号「連結財務諸表における資本連結手続に関する実務指針」に定められる連結財務諸表におけるのれんの追加的な償却処理について、子会社株式及び関連会社株式の減損とのれんの減損の関係を踏まえ、検討が行われています。

(検討状況及び今後の計画)
平成29年10月より検討が開始されていますが、現時点において、開発の目標時期は特に定められていません。

◆その他、開発中の指針
その他、開発中の指針は以下の通りです。
■一括取得型による自社株式取得取引に係る会計処理に関する指針
■実務対応報告第18号の見直し
■「企業結合に関する会計基準」に係る条件付取得対価の取扱い

今後、開発に着手するか否かを判断するもの

◆金融商品に関する会計基準
日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、IFRS第9号「金融商品」のうち、金融資産及び金融負債の分類及び測定、金融資産の減損会計及び一般ヘッジ会計について、会計基準の開発に着手するか否かの検討が行われています。

(今後の計画)
平成30年1月より検討を開始しており、会計基準の開発に着手するか否かを決定する前の段階で、適用上の課題とプロジェクトの進め方に関する意見募集が行われています。
当該意見募集文書は、平成30年8月頃までに公表することを目標としています。

◆リースに関する会計基準
日本基準を国際的に整合性のあるものとする取組みの一環として、IFRS第16号「リース」について、会計基準の開発に着手するか否かの検討が行われています。

(今後の計画)
平成30年6月より検討が開始されています。目標時期は特に定められていません。

その他の日本基準の開発に関する事項

◆開示に関する適用後レビューの実施
ASBJが開発する会計基準の適正手続(デュー・プロセス)は、公益財団法人財務計基準機構の理事会が定める「企業会計基準及び修正国際基準の開発に係る適正手続に関する規則」(以下「適正手続規則」という。)に規定されており、適正手続規則では、適用後レビューの実施が定められています。
ASBJは、「開示に関する適用後レビューの実施計画」を作成し、平成29年12月26日に適正手続監督委員会に報告しています。

(今後の計画)
現在、「開示に関する適用後レビューの実施計画」に基づき適用後レビューの作業が実施されています。目標時期は特に定められていません。

3.修正国際基準

以下の基準に関するエンドースメント手続が進められている状況です。

◇IFRS第16号「リース」
平成30年6月18日に修正国際基準公開草案第6号「『修正国際基準(国際会計基準と企業会計基準委員会による修正会計基準によって構成される会計基準)』の改正案」(コメント期限:平成30年9月7日)が公表されています。

4.参考資料

当該計画の詳細は、以下をご参照ください。
https://www.asb.or.jp/jp/project/plan.html [1]


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